医療システム
ニュージーランドの病院には公立と私立があり、私立は公立よりも医療費が高い。公立の病院は費用が安いが、都市部でも数が少ない事もあって、常に混雑している。診察時間は病院によって異なるが、一般に月〜金曜の午前9時〜午後5時、土曜は午前中のみで、日曜は休診となっている。数は少ないが、都市部では24時間開いている病院もあり、緊急の場合にも利用できる。いざという時にあわてない為にも、最寄の24時間開業の病院を見つけておくとよい。
一般開業医
ニュージーランドでは、まずジェネラル・プラクティショナー(General Practitioner)、一般にGPと呼ばれる一般開業医がないか、小児科、産婦人科など医療全般を診療する。かぜや軽い怪我などの場合は、GPで処方箋をもらい、薬局で薬を購入する。
GPを選ぶ際は、イエローページの『Doctors』のページに載っている医師から自分で選ぶこともできるが、一番良い方法は、地元の人に聞くこと。また、直接病院に電話し、予約から診察までの待ち時間、休診日における緊急時の対応の仕方など、気になる点を質問して決めるのもよい。GPはファミリードクターとも呼ばれ、各家族によってかかりつけのGPを決めることが多い。GPは家族の健康管理をしてくれる医者でもある。また、24時間体制で休日も診察を行っているEmergency
Clinicもある。
専門医(Specialist)
診察が複雑になる場合や、婦人病、耳鼻科系の病気などの専門分野、または特定の病気の場合は、GPが専門医を紹介してくれる。自分で専門医を指定し、GPに紹介状を書いてもらうこともできる。専門分野の医師に見てもらう場合には必ず紹介状が必要となる。専門医にも私立と公立があり、私立の専門医は比較的早く予約が取れるが、医療費を個人で負担しなくてはならない。一方、公立の場合は予約から診療まで長く待つことが多いが、医療費はほとんど無料である。
入院
入院が必要な場合も、公立か私立どちらかの病院を選ぶことができる。公立病院の場合は、老齢者の長期入院の一部を除いて入院費も無料だが、私立病院の場合は自己負担となる。しかし、公立病院では原則として入院の順番を待たなくてはならないため、その間に容態が急変して大事に至るというケースも多数起きている。